Promise for
Innovation
協創イノベーション
Joint Research and Development
共同研究開発について
開発部
石川 有紀
Q.今回の取り組みについて、概要を教えてください。
次世代の高速通信に向けた、先端半導体パッケージ(AiP・アンテナインパッケージ)用の封止材料開発です。Beyond 5Gに向けて、伝送損失を防ぐために、先端半導体封止材料としての特性を持ちながら、低誘電、低誘電正接の特徴を併せ持つ新しい熱硬化の樹脂材料の開発を目標としました。 また、先端半導体パッケージの代表的なプロセスとして、コンプレッションモールドを使った一括大面積封止ができることもテーマの一つとして挙げています。 大阪公立大学は、共同研究先として、樹脂材料の表面解析や高分子構造解析をお願いし、研究に役立てました。
Q.Go-Techとはどのようなものでしょうか?
経済産業局から募集されるGo-Tech事業(旧サポイン)「成長型中小企業等研究開発支援事業」を活用して、3年間行うプロジェクトになります。この事業は、大学・公設試等と連携する必要があり、大阪公立大学の斎藤教授にお願いし、共同研究先として一緒に取り組みました。また、アドバイザーとして多くの企業にもご協力いただきました。アドバイザーの方々には、分析機関や専門の知識を持った大学等の先生、さらには顧客目線から企業の方にも入って頂き、皆様のご意見をいただきながら、研究を行って参りました。この事業は、中小企業の技術革新と競争力を強化することを目的としており、特に事業化につながる可能性の高いプロジェクトが優先的に支援されます。企業には、必要費用の3分の2を補助してくれます。
Q.共同開発を始めたきっかけはなんですか?
ユーザーからの開発要望が大きかったです。開発は進めていた案件ではあるが、材料の提案はできるものの、プロセスを含めた評価が難しく、Go-Tech事業の前身であるサポイン事業をやっていた経験もあり、制度をうまく活用しながら、進めることができればと考えたのがきっかけです。高額なコンプレッションモールド装置を購入することで、顧客の要望に早く応えることができました。
Q.取り組んで感じた、メリットはなんですか?
お客様や装置メーカー様からの直接の声が聞けたことです。共同開発をしたことにより、率直な意見や試験方法の共有が可能となりました。 さらに、高額な装置を購入できることが出来て、自社で進めれるようになりました。開発のスピードアップができました。
Q.大変だったと感じたことはありましたか?
当初考えていた結果がなかなか出なかったことです。目標は達成しても、新たな課題が見つかり新材料で検討したり予定を変えたりと、簡単にいかないことが多かったです。 また、毎月研究報告が必要なのも大変でした。
Q.Go-Techに採択され、最後までやり遂げられたお気持ちはどうでしたか?
申請書が通った時は、嬉しい反面、気が引き締まる思いでした。やり遂げた際には自信にもつながりました。現在も課題については開発検討していますが、Go-Tech事業として3年間の最終報告書は終わりました。また、新たな共同開発の依頼もきています。
Q.これからGo-Tech事業に取り組む方に対して、どのようなことを注意されますか?
今回はすごく協力的な共同開発先と手を組めたのでよかったですので、次回挑戦される方も、最適な大学や公設研究機関である連携先やアドバイザーなど研究体制を作り、会社の将来技術のためのプロジェクトとして取り組んでほしいと思います。また申請書を作るために研究体制を構築し、研究計画を綿密にたてることも、大変勉強になると思います。
Q.何かこんなことが出来ればという構想はございますか?
高速通信、半導体の技術はこれからも発展し続けます。まだこのテーマは終わってないと考えており、新たな共同研究先と取り組む予定もあります。
Q.共同開発はされるべきと思いますか?
おすすめしたいが、既存ユーザー様の対応もあると思うので、計画的に進めるのは難しいかもしれません。 ただ、新しいことを進めるのであれば、この制度は価値があると思います。申請書を作成していくうえでプロジェクトを組んで、リーダーたった一人の負荷とならないように、プロジェクトを組んで、みんなで協力できればと思います。新しい開発には、設備や高価な費用や時間が必要とされるので、サンユレックにとって価値ある開発をされるのであれば、是非利用していただければと思います。
Q.あなたにとって、共同開発とは…
サンユレックだけでは出来ないハードルが高い技術の実現を叶えられる一つの手段だと思います。また、申請書に向けてプロジェクトプランを立て、共同開発先を模索することは、新しいテーマをあらゆる角度から考察する必要があり、とても勉強になりました。