構造物を守る!「サビ」を許さない樹脂の役割
私たちの生活を支える鉄は強くて丈夫ですが、「サビやすい」という弱点があります。さらに、雨水や工場の排水など、化学的な成分を含む液体に触れると、サビの進行は一気に速まり、大切な構造物を弱くしてしまいます。
このサビや薬品による腐食を食い止め、構造物を長持ちさせるという用途でも、サンユレックの樹脂が活躍しています。
不思議な錆のアート実験
この実験では、「耐薬品性の高い樹脂」を使用します。
鉄板の表面に猿の形のマスキングを施し、その上から耐薬品性樹脂を塗って固めた後、マスキングを剥がすことで猿の形の未塗装部分を残しました。この鉄板全体に、サビの進行を速める薬品を塗ったあとの様子をタイムラプス動画で見てみましょう。
樹脂が塗られていない猿の形の部分はすぐに赤くサビ始めますが、樹脂が塗られた部分は長時間にわたってサビが一切発生せず、樹脂が侵食されることもありません。樹脂が鉄板を守る、「鉄壁の盾」として機能していることがわかります。
社会インフラを守る樹脂のバリア
この樹脂の「サビや薬品から守る力」には、二つの重要な特性が働いています。
特性①:水・酸素の物理的ブロック 鉄がサビるのは、鉄が水や空気(酸素)と反応するからです。液状の樹脂が鉄の表面の微細な隙間まで入り込み、固まって強い膜になることで、水や酸素が金属に触れるのを物理的にブロックします。
特性②:薬品への強靭な耐久性 さらに、この樹脂は、酸やアルカリといった化学薬品への耐久性も高いので、塗られた樹脂が薬品でボロボロになることもなく、強いバリアとして機能し続けるのです。
この樹脂の「サビや薬品から守る力」は、金属を守るためだけに使われているわけではありません。下水道のコンクリートは下水から発生する酸に常にさらされてしまいます。コンクリートは酸に弱く、そのままではすぐにボロボロになってしまうので、樹脂のバリアが必要不可欠です。このように、樹脂は構造物の寿命を延ばし、私たちの生活を維持する重要な役割を担っているのです。